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気になる言葉

コンフィチュール



 最近、巷でコンフィチュールがブームとなっている。コンフィチュールは簡単にいえば、フランス語でジャムのことを表しています。

 単にジャムというと趣向がないが、コンフィチュールは一味違う雰囲気がありますね。

 フランスのアルザス地方の新鮮な果物をふんだんに使って、その果物が旬の時期に合わせて作られるジャムは数百種類もあります。


 これを創作したのが、今では有名になったコンフィチュール生みの親のマダム・クリスティーヌ・フェルベールさん。

 クリスティーヌさんのお店は、フランスでもドイツ国境と近い、アルザス地方にあるニーデルモルシュヴィルという小さな村にある。

 彼女は、若い頃から「ジャムの妖精」とまで称されるほどの腕のいいパティシエールとして知られ、こだわりのジャムを創作してきた。

 彼女の作るジャム独特な美味しさが、フランスで著名なシェフのアラン・デュカスをはじめ、パティシエのピエール・エルメ、ショコラティエのジャンポール・エヴァンの味覚を満喫させ、絶賛されたのだった。

 これを機に、彼女の作るジャムは、そのあるべき姿を変え、世界中で大ブレークしたのである。そして、いまやコンフィチュールといえば、単なるジャムではなく、彼女が作り出すような特別なものを指すようになった。

 彼女は、直径50センチほどのごく普通の銅鍋から、世界一の味と風味を生み出している。全ての工程を果物が一番美味しい瞬間を凝縮するように、じっくりと念入りな手作業で煮詰めてジャムにする。

 一つの鍋からは50個ほどしか作ることができない。そのため、世界中からの注文の1割ほどしか応じられないという。

 彼女の作り出すものは、果物の美味しさを引き出す数多くのバラエティーに富んでいる。シンプルな美味しさを求めたもの、複数の果物や野菜をたくみに組み合わせて創りだす絶妙の味わいを出したもの、時にはワインやミルク、そしてスパイスをも加えた驚きの味を実現したものなど、数多くの新しい感覚の作品がある。どれも、その年の果物や野菜から作り出すその年限りの味と風味なのである。

 別にお金をいただいているわけでもないし、宣伝に加担するわけでもないが、コンフィチュールの美味しいお店が日本にも三つほどある。

 ◆数年前からこの種のジャムの普及を真剣に目指してきた鎌倉にある「ロミ・ユニ・コンフィチュール」

 ◆東京銀座にある「コンフィチュール・エ・プロヴァンス」、そして

 ◆東京深沢にある超有名な辻口シェフの専門店「コンフィチュール・アッシュ」である。

 これはもやは単なるジャムではない。素材として、普通のジャム用果物ばかりか、トマトやピーマン、イチジク、あんこ、チョコレートまで使ってしまう新しい発想が、いまブームとなっているのだ。

 もちろん、食パンやフランスパンに付けて食べて美味しい。しかし、そういった固定観念から離れて、ヨーグルトにかけても美味しく、料理へ応用するなど楽しみ方もいろいろとあるだろう。

 それぞれのお店では、季節ごとに数十~数百ものコンフィチュールを取り揃えている。普通のジャムの感覚でみれば少々値段は贅沢に見えるが、買ってみて損した気にはならない。ファンにとっては楽しみも一塩というところである。