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〔プルトニウム型核爆弾〕 |
実質的には敗戦が目に見えていた昭和20年8月、第二次世界大戦の終結を図るためという理不尽な理由のために、日本は、米国により広島と長崎に原爆を投下されました。 |
現在、全世界に存在する核兵器の数は3万個もあるとされている。第二次世界大戦が終結後に、何度となく核兵器の残酷さが唱えられ、核軍縮が話し合われたが、結局何の成果を見ることもなく、このような事態になってしまったのである。 |
ロシア | 7500 |
米国 | 7260 |
フランス | 300 |
中国 | 260 |
英国 | 215 |
パキスタン | 100~120 |
インド | 90~110 |
イスラエル | 80 |
北朝鮮 | 6~8 |
〔二種類の核爆弾〕 さて、本題のプルトニウム型核爆弾の話に移ろう。周知の通り、核兵器は通常爆弾のような化学反応ではなく、原子核で起こる原子核分裂や原子核融合を利用した、瞬時にけた外れのエネルギーを放出する爆弾である。 核爆弾の代表的なものが、広島、長崎に投下された原子爆弾であるが、比較的単純な原子爆弾1個でも、TNT火薬に換算して1万トンほどの威力がある。近年の大型通常兵器の威力でさえも、広島や長崎に投下された原爆の僅か1%にも及ばないのだから、原爆の威力が如何に凄まじいか理解できよう。 核爆弾は、大きく分類すると、核分裂を利用した原子爆弾と、核融合を利用した水素爆弾に大別される。更に、原子爆弾は高濃縮ウランを用いたウラン型原爆と、プルトニウムを用いたプルトニウム爆弾とに分かれる。 |
〔核爆弾の臨界質量〕 これらの物質を一定量集めて塊を作れば、自発的に急激な核分裂の連鎖反応を起こし、核爆発が起こる。即ち、このような物質を一定量製造しさえすれば、もう核爆弾はできたも同然なのである。 連鎖反応を起こす最低限の量を「臨界質量」と呼び、ウラン235なら46.5キログラム、プルトニウム239なら10.1キログラムあれば十分である。これだけの核物質量を集めれば自発的に核爆発してしまうのだ。 更に、核爆弾の場合、球体の中心部に核物質をおき、その周囲から通常火薬を爆発させて均一に圧力を加える「爆縮」を行うと、ウラン235の臨界質量は15キロとなり、プルトニウム239なら5キロとなる。このような工夫により、実質的な臨界質量は減少し、プルトニウムなら1キロちょっとで核爆弾はつくれるともいわれます。 |
〔長崎型原爆の構造〕 プルトニウム型核爆弾は、下図に示すように、高純度に濃縮されたプルトニウムの臨界以上の量を、球体の中央部入れておき、その周囲を天然ウランのタンパー(突き具)層で囲み、更にその周囲に通常の化学爆薬を配置すれば完成する。 化学爆薬の表面には、何箇所かの起爆装置が装着される。起爆装置に点火されると、化学爆薬は爆発するが、その爆発圧力は内部に向かって圧力が加わるような特殊な構造となっている。 使用する瞬間に周囲の通常爆薬を一気に爆発させると、爆発力は天然ウランのタンパーを通して、全方向から中央部のプルトニウムに向けて、強力で均一な圧力となって加えられ核爆発を起こすのである。 このような構造の核爆弾は「爆縮型核爆弾」と呼ばれ、長崎型原爆はこの型のものである。 |
〔核爆弾開発の歴史〕 第二次大戦以降、世界の強国は核爆弾や核ミサイルの開発を行い、現在では核兵器の数が3万発にもなってしまったが、現在までの核兵器をめぐる出来事をまとめてみた。
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