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〔モン・サン・ミシェル〕 |
モン・サン・ミシェルは、フランス西海岸に浮かぶような小島に聳える修道院です。 千年以上の歴史に彩られたカトリックの巡礼地となっている修道院で、神秘に包まれています。 岩山に貼りつくようにして聳え立つ尖塔の夕日が映える姿が人々の羨望となり崇められています。 カトリック巡礼地の中でも「西洋の驚異」と称され、1979年には「モンサンミシェルとその湾」としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されました。 |
この小島は、ノルマンディー地方南部・ブルターニュとの境に近いサン・マロ湾にあります。 |
それ以前 |
この小島には、古来より先住民のケルト人が住む島であった。彼らにとってこの島は信仰する聖地でありをモン・トンプ(墓の山)と呼び慣わしていた。 |
お告げ |
708年、アvランシュ司教であったオベールは、夢の中で大天使ミカエルからのお告げを受ける。「小島に浮かぶ島に聖堂を建てなさい」と。 オベールは初めはこの夢は悪魔のいたずらに違いないとして信じませんでした。しかし、同じ夢を三度も見ることになって、お告げを信じるようになったのでした。三度目の夢では、しびれを切らした大天使が、オベールの額に指を触れて命じると、稲妻が脳天を貫くのを感じました。夢から覚めやると、オベールは脳天の穴に気づき、お告げが本物だったとようやく気づいたのです。 そして、この地に礼拝堂を造り、これがこの島が巡礼者のための島となる始まりとなりました。 |
ベネディクト修道院 |
966年、ノルマンディー公リチャード1世は、この島にベネディクト派の修道院を建てました。 その後、増改築がなされ、13世紀には、ゴシック建築の傑作とされる教会が増築されて、ほぼ現在の姿となり、多くの巡礼者が訪れるカトリックの聖地としての地位を築くようになるのです。 |
それ以後 |
1337年から1453年までの116年間、フランスとイギリスとの間で戦われてきた百年戦争は、現在のフランスとイギリスの国境線を決定することになる戦争であった。この期間において、この小島は、英仏海峡に浮かぶ要塞の役目を果たしてきた。モン・サン・ミッシェルの入り口には、当時のイギリス軍が放棄していった大砲とその弾丸が残されている。 18世紀末のフランス革命時には、修道院は廃止され、1863年までは監獄として使用されたが、1865年には、再び修道院として復活した。そして、19世紀に入り、陸路と鉄道で接続されたのです。 その後、鉄道は廃止されたが、1979年のユネスコ世界遺産への登録もなされ、現在では、フランス西部有数の観光地として栄えている。現在、数名の修道士が在住し、10名近い修道女も近隣から通って運営にあたっている。 |