もし、1分以内にこの心室細動状態から脱することができれば、約9割の人が社会復帰できるまでに回復するといわれています。3分以内であれば7割の人が社会復帰可能です。
通常、救急車が到着するまでの時間は早くても6分はかかります。従って、心室細動状態で倒れた人に対して、心臓マッサージや人工呼吸で蘇生できなかった場合や、救急車到着まで何もしなかった場合には、助かる可能性は非常に低くなってしまうのです。
近年、この心室細動を早期に脱することを支援する装置が開発されました。この装置の名称はAEDで、「Automated External Defibrillator」の略号です。日本語では「自動体外式除細動器」と呼ばれています。心室細動を除去するという意味で「除細動器」という名称が付いています。
AEDは、空港などの大勢の人が集まる場所などに徐々に配置されるようになりました。また、一般人を対象にした使用法の訓練講習会も各地で行われるようになっています。日本国内での心臓疾患での突然死する人の数は毎日100人ほどあるとされていますが、このAEDが普及し、多くの一般人が使用できるようになれば、多数の人命が助かるようになると考えられます。
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