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第四世代携帯電話



 第四世代携帯電話とは、ITU(国際電気通信連合)が、第三世代携帯電話の後継として策定した通信規格に準拠するデジタル方式携帯電話やその方式を指しています。

 国際電気通信連合とは、国際連合の専門機関の一つであり、無線通信、電気通信分野での国際的標準化と規制の確立を行っている機関です。

 日本は理事国としてITUの管理・運営に参画しています。


 NTTドコモなど携帯電話各社は、第四世代携帯電話サービスを2016年をめどに始めると明らかにしています。自宅の高速光ファイバー回線と同水準の速さが屋外でも利用できるようになる。

 第四世代携帯電話となると、第三世代(3G)の次世代(3.5G)の、更に次の世代となることから、Beyond 3G(B3G)とか、次次世代などとも呼ばれている。

 第四世代携帯電話の特徴は、何といっても超高速大容量通信だ。50Mbps~1Gbps 程度の超高速大容量通信の実現や、IPv6規格への対応、無線LANやWiMAX、Bluetoothなどとも連携して固定通信網と移動体通信網を繋ぎ目無しに使用できることを目指している。

 現在主流の第三世代携帯電話が使用している周波数帯は2GHz帯であるが、第四世代携帯電話では、これより高い周波数帯を使用することになる。この実現には、格段の技術的進歩が必要となるが、NTT DoCoMoは既に5Gbpsのパケット信号伝送実験に成功している。

 第四世代での携帯電話が実現すれば、携帯電話においてもハイビジョン並みの高画質映像の送受信が可能となる。携帯電話で映画を一本ダウンロードしたいと思っても、3.5世代なら2時間以上もかかってしまうが、第四世代なら何と数秒で済んでしまうという。こうなると、必要なデータの全てをデータセンターに保存しておき、使いたいタイミングでダウンロードして使うというやり方が可能になるだろう。

 第四世代携帯電話の周波数帯が世界無線通信会議(WRC)において、最終的に決定されれば、日本は2010年以降に商用サービスを開始することになる。超高周波の電波を使用すると、電磁波の伝搬特性により電波の直進性が強くなるために、どうしてもサービスエリアが狭くなったり、屋内への電波も届きにくくなる問題が発生する。実用段階では、これらに対するインフラの整備も必要となる。
 ここで一つ深刻な問題がある。情報通信分野でよく知られた定理に「シャノンの定理」と呼ばれるものがある。これは、情報の伝送速度は、占有する電磁波の帯域幅に比例し、かつ、SN比(信号信号電力に対するノイズ電力の比)にも依存するという定理である。数式的には、次のように表される。

  C=W・log2(1+S/N)

  (ここで C:ビット毎秒、W:帯域幅、S:信号電力、N:ノイズ電力)

 この式が主張するものは、限られた通信帯域幅での通信速度の超高速化は、S/N比を極度に高める必要があることを意味しており、高い消費電力を必要とするということである。モバイル通信環境での実用的問題の一つは、これに耐えるだけの電源容量の確保ということになる。実用化に向けて、高性能の燃料電池などの技術開発が不可欠の要件だ。

 ドコモが計画している第四世代携帯電話の通信速度は、第三世代に比べて二千倍、3.5世代に比べても十倍も高速だという。現行の光ファイバーによる家庭用インターネット接続の二倍の速度である。

 ところで、過去の技術開発などの経緯から、第三世代の携帯電話での通信方式は統一されず、「日本勢+欧州勢」対「アメリカ勢」という構図になっているが、第四世代では、全世界共通の規格とすべく話が進んでいる。最終的に誰が開発した技術が採用されるのか、各国が凌ぎを削っているのだ。日本人としては、ドコモの技術が採用されることを期待したいものである。