ハイジャック勃発
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(写真は「America under Attack」サイトより転載)
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2001年9月11日早朝、アメリカの各地を飛び立った4機のジャンボ機がほぼ同時刻に何者かにハイジャックされ、過酷な運命に遭遇することとなった。
後に、これらを乗っ取ったハイジャッカーは、モハメド・アタを中心とするアラブ系グループと判明した。彼らは機をハイジャックすると、操縦室に侵入して機を操縦し、アメリカン航空11便とユナイテッド航空175便の2機をニューヨーク・マンハッタンに向かわせた。
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そして、アメリカン航空77便とユナイテッド航空93便の2機は、ワシントンD.C.へと向かわせた。
・アメリカン航空11便(ボストン空港発)
・ユナイテッド航空175便(ローガン空港発)
・アメリカン航空77便(ダレス国際空港発)
・ユナイテッド航空93便(ニューワーク空港発)
ハイジャックされた4機の旅客機のうち3機は突入し、1機は墜落したが、乗客・乗員は、ハイジャッカーも含めて全員が死亡した。
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アメリカン航空11便
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アメリカン航空11便、ロサンゼルス行きは、乗客81名、乗組員11名を乗せて、午前7時54分にボストン空港を離陸した。
午前8時14分頃
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突然ハイジャックされ、コックピットを占拠された。
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午前8時23分
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進路を急に変更し、ニューヨークマンハッタン方面へと向かった。
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時刻8時46分
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この運命の時刻、ツインタワーとして知られる二つの超高層ビル、ニューヨーク世界貿易センターの北棟上部に突入し大爆発炎上した。
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この状況は、偶然に貿易センタービル周辺でテレビ取材中であったカメラマンによって撮影された。
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ユナイテッド航空175便
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ユナイテッド航空175便、ロサンゼルス行きは、乗客56名、乗員9名を乗せて、午前8時14分にボストン・ローガン空港から離陸した。
午前8時43分頃
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この機も、午前8時43分頃までに、ハイジャックされ、コックピットを占拠された。
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まもなく、ニューヨークへと進路を変更した。
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午前9時03分
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今度は、ツインタワーの南棟に突入し、爆発炎上した。
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この様子は多数の報道陣によって記録され、映像が配信された。
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アメリカン航空77便
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アメリカン航空77便、ロサンゼルス行きは、乗客58名、乗員6名を乗せて、午前8時20分にワシントンDC・ダレス国際空港を離陸した。
8時50分頃
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この機も8時50分頃までにハイジャックされ、コックピットを占拠された。
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本来の進路を離脱し、何度となく進行方向を変更しながら飛行を続けた。
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午前9時38分
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ペンタゴン(アメリカ国防総省本庁舎)に突入し、爆発炎上した。
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この様子は、ペンタゴン駐車場に設置された監視カメラによって撮影された。
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ユナイテッド航空93便
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ユナイテッド航空93便、サンフランシスコ行きは、乗客37名、乗員7名を乗せて、午前8時42分にニュージャージー州ニューワーク空港を離陸した。
午前9時27分
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この時刻頃、ハイジャックされ、コックピットを占拠されたらしい。
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オハイオ州クリーブランド付近で進路を変更し、南東へと変え、ワシントンに向かうと管制官に通告した。この機の標的はホワイトハウスあるいはアメリカ合衆国議会議事堂と推測されるが定かではない。
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午前9時57分
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携帯電話などで外部に連絡された内容から、このハイジャックが自爆テロと知った乗客が、反撃を企て、同機の奪回に乗り出したことが分かった。
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午前10時03分
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しかし、その後どのような戦いがあったかは不明のまま、午前10時03分、同機はワシントンDC北西240キロ地点にある、ペンシルベニア州シャンクスヴィルに墜落炎上した。墜落時の速度は時速580マイル(時速933キロメートル)であった。
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反撃を企てた勇気ある乗客たちは、「Let's Roll(さあ、やろうぜ)」を合言葉にしたといわれる。
公式報告書では、乗客たちはコックピットの奪回に成功せず、ハイジャッカーたちが、機を墜落させたとなっている。結果は残念なことであったが乗客たちの勇気を大いに讃えたいものである。
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