人体内でのこの物質の合成は主に肝臓で行われますが、肉や魚などの食物として、あるいはサプリメントからも人体内に摂取することができます。 |
人体内でのクレアチンは、その大部分が「クレアチンリン酸」という形になって、筋肉内に存在しています。体重70kgの健康な男性のクレアチンの体内量は約120~140gで、一日に約2~3gが消費され、その分が合成されたり、食物から摂取されて、バランスが保たれています。 |
◆〔クレアチン〕とは何かの説明。 |
クレアチン |
クレアチンは、窒素を含有する有機物の一種で、肝臓や腎臓、膵臓、脾臓などの臓器で、「アルギニン」「グリシン」「メチオニン」の3種のアミノ酸から合成されます。また、肉や魚などの食物やサプリメントから摂取することもできます。 |
クレアチンリン酸とATP |
筋肉内に取り込まれたクレアチンは、「クレアチンキナーゼ」という酵素の作用で、リン酸化されて「クレアチンリン酸」という物質に変換され、脳や筋肉など多くのエネルギーを消費する組織内で重要なエネルギー源として貯蔵されます。特に、筋肉が瞬発力を必要とする瞬間などに備えて活用されるのです。 |
エネルギー放出 |
上図に示すように、ATPは「ATP分解酵素」の働きによって、「リン酸基」が外されて分解し、「アデノシン二リン酸(ADP)」という物質に変化し、ひとつのリン酸基が外れるごとに、約8[kcal/mol]のエネルギーを放出します。筋肉は、このエネルギーを使って収縮するのです。 |
ATPの再生反応 |
筋肉中に存在するATPの量はごく少量しかないので、このエネルギーは直ぐに消費し尽くされてしまいます。あらかじめ筋肉内に存在しているATPやクレアチンリン酸だけを用いて筋肉運動をする場合、継続できるのはせいぜい30~60秒程度です。ということで、このエネルギーは、主に筋肉が「瞬発力」を発揮するためのエネルギーとして使われることになります。 |
クレアチニン生成 |
{「クレアチンリン酸」+「ADP」}と{「クレアチン」+「ATP」}との間には、このような平衡反応がありますが、一方で、クレアチンリン酸は、非酵素的反応によって「クレアチニン」という物質に変化します。このクレアチニンが、クレアチンが代謝された最終的な変化形態であり、クレアチンから水分(H2O)が取れた無水物の形をしています。 |
◆〔クレアチンサプリメント〕の説明。 |
クレアチンサプリメントとは |
クレアチンは、筋肉の運動を支える重要な物質です。クレアチンは主に肝臓内でアルギニン、グリシン、メチオニンの3種のアミノ酸から合成される有機物ですが、動物の筋肉の中に多量に含まれているため、肉や魚などの食品から摂取することができます。 |